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ホイートストンブリッジ式ロードセルの信号:mV/V と入力範囲を確認する

2026-08-27

ホイートストンブリッジ式ロードセルが出力するのは差動ミリボルト信号であり、そのまま使える 4-20 mA や RS485 出力ではありません。励起電源によってブリッジが駆動され、ひずみによって抵抗アーム間の平衡が変化します。計器選定や異常な指示値の調査では、実際の感度、励起電圧、ゼロオフセットから確認してください。どのセルも 20 mV を出力すると思い込むと、入力範囲の選定を誤ったり、分解能を十分に活用できなかったり、力の向きが反転した際に入力が飽和したりするおそれがあります。

METRAVON MV-LC0190 容量依存の mV/V 感度を備えたブリッジ ロードセル
MV-LC0190 の 1 kg 仕様は、公称感度が 0.5 mV/V です。ブリッジ入力の選定には、正確な定格容量の仕様を確認する必要があります。

ホイートストン ブリッジ ロードセル信号の計算

定格荷重時の公称信号変化は、mV/V で表した感度に、V で表した励起電圧を掛けて求めます。定格未満の荷重で線形近似する場合は、さらに定格荷重に対する印加荷重の割合を掛けます。総出力が計器の入力範囲に収まるかを確認するときは、実際のゼロオフセットも加えてください。計器メニューの設定値だけではなく、センサー位置での励起電圧を使います。

励起電圧 5 V の計算例計算された公称フルスケール変化
MV-LC0190、1 kg0.5 mV/V x 5 V = 2.5 mV。小荷重仕様には、この信号のうち実際に使う部分を識別できる入力が必要です。
MV-LC0190、5-50 kg1.0 mV/V x 5 V = 5 mV。1 kg 仕様とは、必要なゲインと校正条件が異なります。
MV-LC0149、2 mV/V バージョン2 mV/V x 5 V = 10 mV。モデルシリーズ名だけで判断せず、発注する出力仕様を確認してください。
MV-LC0149、3 mV/V バージョン3 mV/V x 5 V = 15 mV。変更されていない 10 mV 入力設定では、公称フルスケール信号はカバーされません。

これらは公称感度を使った計算であり、校正データではありません。感度公差、設置時の予荷重、ゼロバランスは含まれていません。例えば、MV-LC0190 の 1 kg 仕様の参考値は 0.5 +/-0.1 mV/V であり、感度公差だけでも、5 V 時のフルスケール変化の計算値は 2-3 mV になります。2.5 mV を厳密な値として扱わず、入力範囲に適切な余裕を設け、納入されたセンサーを校正してください。

最小限識別したい力についても、別途計算する必要があります。公称 5 kg、1 mV/V のセンサーを 5 V で励起すると、10 g の増分に相当する信号変化は 0.01 mV、すなわち 10 マイクロボルトです。この計算は、実用上 10 g の分解能を保証するものではありません。増幅器の雑音、機械的影響、温度、試験方法によって、この増分を識別できない場合があります。

力の向きが反転する試験の前に負側範囲を確認する

入力の正側限界だけでは不十分です。METRAVON の MV-WI0009 は、励起電圧 5 V、入力範囲 -3~30 mV と規定されています。必要な引張・圧縮サイクルで約 -10~+10 mV を出力するセンサーが、+10 mV は +30 mV より低いという理由だけで、この入力範囲に適合するとは考えられません。

電子回路を選ぶ前に、極性、予荷重、予想される最大・最小値を定めます。表示のゼロをリセットしても、アナログ入力の飽和限界が変わるとは限りません。力の向きが反転する試験では、必要な正負両側の入力範囲全体に対応することと、校正方法を確認してください。アンプ選択ガイド は、雑音、過渡的なピーク、サンプリング速度が結果に影響する場合に参照してください。

入力範囲が -3~30 mV と規定された METRAVON MV-WI0009 計量コントローラー
MV-WI0009 には非対称の入力範囲があります。正の最大値のみを考慮するのではなく、両方の信号極性を確認してください。

導体を色ではなく機能で識別

4 線式ブリッジは通常、励起用 2 本と信号用 2 本の導体を備えています。6 線式ではセンス線が追加され、対応する計器はその接続点での励起電圧を監視できます。この線は、力を測る追加チャンネルではありません。シールドは別の接続であり、測定用の対線の一つとして数えてはいけません。

MV-LC0149 の参考配線図では、赤・黒が励起、緑・白が信号、黄がシールドに割り当てられています。MV-LC0099 の文書化された配線では、赤・青が励起、白・黄が信号です。一方の図では黄はシールドですが、もう一方では信号線です。このため、見慣れた色でも、その正確なモデルの配線情報と照合する必要があります。

4 線式センサーを 6 線式入力に接続するときのセンス配線は、計器の取扱説明書に従ってください。接続箱でセンス線を接続すると、その場所の励起電圧を監視することになり、それより先の各ブリッジ位置を監視するわけではありません。すべての電圧降下を補償したり、下流の端子の緩みを解消したりすることはできません。接続位置をケーブル図に記録します。

抵抗は診断測定値であり、重量測定値ではありません

電源を切り、セルを電子回路から安全に切り離した状態で、特定した励起線対と信号線対の抵抗を正確な仕様と比較します。MV-LC0149 は入力抵抗 385 +/-10 ohm、出力抵抗 351 +/-2 ohm、MV-LC0190 はいずれも 350 +/-5 ohm とされています。モデルが違えば、値が異なることだけで故障とは判断できません。

セルを並列にすると、励起電源から見た負荷抵抗は下がります。計算例として、385 ohm の同一入力を 4 個並列にすると 96.25 ohm となり、ケーブルの影響を除けば、5 V で約 52 mA を消費します。実設備の確認では、仕様上の最小抵抗と計器の駆動限界を使ってください。この励起電流の計算に代入する値は、出力抵抗ではありません。

抵抗値が正常でも、絶縁状態、校正精度、機械的損傷がないことまでは確認できません。増幅器を接続したまま、それを通して絶縁抵抗計をかけてはいけません。絶縁試験の電圧と手順は、センサーおよび切り離した構成部品に対して承認されたものである必要があります。不適切な試験器の使用は、元の不具合より重大な結果を招く場合があります。

METRAVON MV-LC0149 出力およびブリッジ抵抗チェックに使用されるせん断ビーム ロードセル
MV-LC0149 の場合は、計量回路全体を診断する前に、2 または 3 mV/V バージョンと端子機能を確認してください。

計器端子に関する質問

Q1.ブリッジを PLC アナログ入力に直接接続できますか?

その入力がブリッジ用に設計され、必要な励起電源とミリボルト測定に対応する場合に限ります。一般的な 4-20 mA チャンネルは、そのような入力ではありません。それ以外では適切な信号調整機器を使用し、制御装置向けの出力を別途選定してください。ロードセルと PLC の接続ガイド では、これらの接続の選択肢について説明します。

Q2.力は上がっているのに表示が上がらなくなるのはなぜですか?

入力飽和、設定範囲の超過、機械的なストッパーが追加の力を受けていないかを確認します。承認された試験手順の範囲で、生信号、励起電圧、表示値を比較してください。限界を探すために荷重を加え続けてはいけません。頭打ちになった指示値を、センサーが定格容量未満であることの根拠にはできません。

Q3. ブリッジシミュレーターだけで、はかりの検収を完了できますか?

計器と、接続位置によってはケーブル経路の一部を確認する助けになります。ただし、センサーに力を加えたり、取付部に荷重を作用させたりする試験ではありません。最終検収には、設置したシステムに対する適切な負荷試験が必要です。シミュレーターの結果と、機械系を含む校正記録を区別して保存してください。

Q4.より大きな信号を得るには励起を増やす必要がありますか?

入力限界と駆動電流を再計算した上で、センサーと計器の仕様範囲内でのみ可能です。公称 3 mV/V のセルでは、励起電圧を 5 V から 10 V にすると、フルスケール変化の計算値は 15 mV から 30 mV へ倍増します。入力限界が 30 mV なら、正のゼロオフセットや感度公差の余裕がなくなります。入力が飽和するなら、信号を大きくしても役に立ちません。

まとめ

mV/V を使って予想信号を計算し、計器の入力範囲の両端を確認し、すべての導体を機能から識別してください。METRAVON 技術サポート の依頼には、正確なセル仕様、励起電圧、配線略図、測定した入出力値を添えます。これらの情報は、計器の不適合と、ケーブル損傷や機械的問題を区別する助けになります。

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