ブログ
業界情報

2線式・3線式・4線式伝送器:ループに正しく給電する

2026-11-04

2線式・3線式・4線式伝送器:ループに正しく給電する

「この伝送器には何本の線が必要か」は配線の質問ですが、本質的には電源の質問です。伝送器は測定と通信の二つを行う必要があり、電力をどこから得るかによって線の数が決まります。これを誤ると、ループに給電できない、指示値が誤る、カードが焼損するといった問題につながります。

ループ給電の2線式伝送器

2線式伝送器は、ループ自体の電流だけで動作します。同じ2本の線がDC電源と4–20 mA信号の両方を運びます。独立した電源ケーブルはありません。伝送器は「ループ給電」機器であり、24 V DC電源を盤側またはマーシャリング側でループに直列に接続します。

これは圧力、温度、液位、流量など、大多数のプロセス伝送器で標準的な方式です。機器ごとに2本の線で済み、構成も本質的に簡単だからです。その代わり、厳しい電力収支の制約があります。指定された運転モードと故障モードで利用できる最小電流で、伝送器の電子回路全体を動作させ、信号電流も正しく維持しなければなりません。このため2線式機器では、大型表示器や加熱センサなどに使える内部電力が限られます。

項目2線式3線式4線式
電源ループ給電設計では信号と同じ線対独立電源と共通の基準電位電源用と信号用の独立した線対
代表的な出力4–20 mA設計に応じて電流または電圧設計に応じて電流または電圧
電力収支ループ電圧と最小電流による制約電源と共通導体による制約独立電源の定格
絶縁実際の仕様を確認実際の仕様を確認4本の線があっても保証されない
接続時の確認ループ電源と対応する入力出力形式、コモン、ソース/シンク動作電源定格と能動/受動出力

3線式という中間的な方式

3線式伝送器は電源線2本と信号線1本を持ち、導体の1本を共通に使います。ループで供給できる以上の電力を必要としつつ、完全な4線式接続より線を1本減らしたい機器向けの方式です。3線式では通常、電源と同じコモンを基準とする電圧出力0–10 V、または4–20 mA出力を使用します。

3線式機器では、共有するコモンに注意が必要です。コモン線の電圧降下は、基準電位に対する電圧信号に直接影響します。電流出力の挙動は異なりますが、出力を維持できる電圧範囲やコモンモード限界を超えないことが条件です。実際の回路について、導体抵抗、入力形式、許容される基準電位差を確認してください。

MV-RD11 軽量80 GHzレーダーレベル計
MV-RD11 軽量80 GHzレーダーレベル計

独立電源を持つ4線式伝送器

4線式伝送器は自身の電源用に2本、出力信号用に別の2本の線を持ちます。電源は通常24 V DCまたは110/220 V ACで、電源と信号の間にガルバニック絶縁がある場合も、ない場合もあります。アンテナ加熱付きレーダー伝送器、分析計、流量演算器、大型現場表示器やリレー出力を備えた伝送器など、より大きな電力を必要とする機器で使います。

4線式設計では、独立した電源から必要な電力を確保できます。電源、信号、センサ、接地間の絶縁は別途確認すべき仕様で、導体の数からは判断できません。また、給電機能付き入力に接続する前に、電流出力が能動型か受動型かも確認してください。

ループの成立を左右する電圧降下の計算

ループ給電の電流回路では、電源電圧が伝送器の最小端子電圧、ケーブル往復抵抗、直列負荷、関連機器の電圧降下をまかなう必要があります。独立電源の電圧出力では、別の負荷計算を行います。電流ループの場合は次のとおりです。

電源電圧 ≥ 伝送器の最小電圧 + Imax × 総直列抵抗 + その他の指定された電圧降下。設計余裕も確保する。

20 mAで、伝送器の最小電圧を12 V、負荷を250オーム、ケーブル往復抵抗を150オームと仮定すると、必要電圧は12 + 5 + 3 = 20 Vで、24 V電源には4 Vの余裕が残ります。22 mAでは同じ抵抗負荷が8.8 Vを消費し、余裕は3.2 Vになります。この余裕を許容する前に、実際の最大電流、最小電源電圧、バリア、許容差を確認してください。

MV-RD13 長距離対応80 GHzレーダーレベル計
MV-RD13 長距離対応80 GHzレーダーレベル計

適切な方式の選び方

標準的な4–20 mA測定 → 必要電力と応答特性が用途に適合する場合は、2線式機器を検討する。

電源付きセンサや必要電力が比較的小さい機器 → 3線式。ただし共通コモンに起因する接地電位の誤差に注意する。

必要電力が大きい機器 → 指定された独立電源構成を使い、絶縁と出力形式を明示的に確認する。

安全ループや重要ループ → 電源信頼性、診断、最悪条件の電圧収支を含め、安全マニュアルと承認済み構成に従う。線の数だけでは適合性を証明できない。

技術者からの質問

Q1. 4線式伝送器をループ給電で動かせますか?

メーカーがループ給電動作の構成を明示的に用意している場合に限ります。独立電源型機器には定格どおりの電源が必要で、電流出力の線対だけでは電子回路に給電できません。

Q2. 12 Vより24 V DCが一般的なのはなぜですか?

伝送器の必要電圧、ケーブル抵抗、直列負荷に対して有用な余裕を得られることが多いためです。すべての機器と回路の定格範囲内で電源を選定してください。湿潤環境、危険場所、故障時など、あらゆる条件で接触時の安全性を保証する単一のDC電圧しきい値はありません。

Q3. 2線式伝送器を3線式カードに接続するとどうなりますか?

実際の端子と、入力がループ給電を行うのか電流測定だけなのかを確認してください。複数の構成に対応する入力もあります。承認された回路図を使用してください。導体数の表示だけでは互換性は決まりません。

Q4. 4線式伝送器には別のアイソレータが必要ですか?

絶縁仕様、出力形式、入力のコモンモード限界を確認してください。必要な絶縁をすでに備える機器も、備えない機器もあります。4本の線はガルバニック絶縁の証拠にはなりません。

関連技術ガイド

計測用途についてMETRAVONにご相談ください

関連製品カテゴリー

製品カテゴリーから、用途や現場条件に適した計測ソリューションをお探しいただけます。

すべての製品を見る
レベル測定レベルスイッチ産業用計量水位・流量データ収集

見積もりを依頼

測定物、測定範囲、プロセス条件、取付方法、出力信号、予定数量をお知らせください。適切な構成をご提案し、お見積もりします。