安全計装システムとSIL:液位計装での用語の意味
伝送器がSIL対応能力の認証を持っていても、それを購入しただけでは、安全機能全体が達成するインテグリティは確定しません。液位のSIFには検出、ロジック、最終要素、必要な補助設備が含まれます。証明書の適用範囲と安全マニュアルを確認し、安全要件に対して機能全体を検証してください。
用語を分かりやすく理解する
安全計装システムは、定義された安全状態を達成または維持するための一つ以上の安全機能を実装します。基本プロセス制御システムからの独立性は、適用される設計とリスク評価を満たす必要があります。連続監視中に診断を行うことはできますが、潜在する危険側故障は、作動要求やプルーフテストがあるまで残る場合があります。
安全計装機能(SIF)は、「タンク液位が高高に達したら入口弁を閉じる」といった一つの具体的な保護動作です。一つのSISで、一つ以上のSIFを実装できます。
必要なSILは、機器カタログではなく、ハザード分析とリスク評価から決まります。プロセス用途ではIEC 61511がSIL 1–3を扱い、IEC 61508はSIL 4も定義しています。低頻度作動要求モードの機能では平均作動要求時故障確率(PFDavg)を使いますが、高頻度作動要求または連続モードでは別の故障頻度指標を使います。低頻度作動要求での確率の主張を、別の作動モードに転用しないでください。
| 用語 | 意味 | 混同しやすい点 |
|---|---|---|
| SIS | 安全システム全体 | 制御システムと同じではない |
| SIF | 一つの保護動作 | 一つの機器ではなく一つのループ |
| SIL | SIFの信頼性 | 単体機器ではなくループに適用 |
| BPCS | 通常の制御システム | 安全システムではない |
伝送器単体では「SIL 2」を成立させられない理由
SIF全体の定量的性能、アーキテクチャ上の制約、体系的インテグリティを検証します。機器証明書は、定められた条件下の能力を示します。条件には構成、診断、プルーフテストのカバー率、作動モード、有効寿命などが含まれます。非冗長構成が自動的にSIL 2から除外されるわけではありません。適用される制約と、検証された性能で決まります。
安全要求仕様書に基づき、構成と試験方法を選びます。冗長化や投票論理が必要な場合もありますが、共通原因故障と保守上の考慮点も生じます。冗長化だけでSILに到達できると考えず、故障データ、補助ユーティリティ、修理の前提、応答時間、プルーフテストのカバー率を文書化してください。

過充填防止ループの実際の構成
代表例は貯蔵タンクの過充填防止です。信頼できる設計では、測定と保護を分離します。
独立センサ。BPCSの液位伝送器と別に設ける専用の高高液位スイッチ、または2台目の伝送器です。測定の故障で保護も同時に失われないようにします。
ロジックソルバ。制御用PLCとは別の安全PLCまたは認証済みリレー式ロジックソルバで、トリップ信号を受けて最終要素に指令します。
最終要素。入口遮断弁です。アクチュエータとポジショナを含め、ループが目標SILを達成するよう仕様を定めます。
重要なのは独立性です。タンク運転に使う液位計とタンク保護に使う液位計は、同じ機器にすべきではありません。保護対象として想定している故障モードが、まさにその測定の故障だからです。

プルーフテストとその重要性
プルーフテストは、診断で明らかにならなかった危険側故障を探す試験です。文書化された手順は、対象としているセンサ、プロセス接続、ロジック、最終要素の故障をカバーし、合格基準と管理されたバイパス方法を備える必要があります。試験間隔とカバー率は、検証済みの安全計算と安全マニュアルから決めてください。年1回試験することも、出力を強制するだけの試験も、それだけで必要なインテグリティを自動的に証明するものではありません。
エンジニアからの質問
Q1. 液位ループでSIL 1とSIL 2はどう違いますか?
要求される作動要求時故障確率が、おおむね1桁異なります。一般には機器診断の改善、プルーフテスト間隔の短縮、場合によっては冗長化が必要になります。これは単体機器ではなく、ループの特性です。
Q2. 制御用伝送器を安全機能にも使えますか?
ハザード分析で共通の故障モードが許容される場合に限ります。過充填防止では、通常それを許容すべきではありません。標準的な設計では独立した高高液位機器を使います。
Q3. 仕様書の「SIL 2対応能力」とは何ですか?
条件付きの能力の主張であり、正確な証明書と安全マニュアルから適用範囲を確定する必要があります。SIFに使う前に、ハードウェア・ソフトウェアの版、故障データ、体系的能力、構成、試験の前提を確認してください。完成した設備を認証するものではありません。
Q4. 安全PLCは必要ですか?
単純なトリップが一つだけなら、認証済みリレー式ロジックソルバで足りる場合があります。選択は機能数、投票論理、必要な診断によって決まります。
