26 GHzレーダーレベル計は、マイクロ波の反射を使って液面までの距離を測定します。動作周波数だけでは、アンテナがノズルに適合するか、組立品に必要な耐圧性能があるか、充填中も有効な信号を得られるかは判断できません。液体タンク用の選定では、実際の機種間にあるこうした違いから確認します。
26 GHzレーダーレベル計の2つの構成
METRAVON MV-RD901とMV-RD902を比較すると、「26 GHzの仕様」を一括して扱うと誤解を招く理由が分かります。前者はPTFEロッドアンテナを備えた大気圧タンク向けの構成です。後者はステンレス製ホーンアンテナを使用し、複数の直径から選べます。一方の材質や圧力条件への適合性を、もう一方にも当てはめてはいけません。
| 項目 | MV-RD901 | MV-RD902 |
|---|---|---|
| アンテナ | 44 mm PTFEロッド。記載の長さは50-250 mm。 | ステンレス製ホーン。記載の直径は46、76、96 mm。 |
| 測定距離の範囲 | 公表されている大気圧用構成では0.3-10 m。 | 公表されている液体用構成では0.3-30 m。 |
| プロセス条件の制限 | 大気圧。記載の温度範囲は-40~100 deg C。 | 記載の圧力範囲は-0.1~2.5 MPa。温度仕様とシールを組み合わせて確認する必要があります。 |
| 図面で特に確認する点 | 開口部からのロッド突出量と、接触する材質の適合性。 | ホーン周囲の空間、位置、およびそのホーン径に対応するビームデータ。 |
これらは製品ページの選定データであり、相互に置き換えられる注文コードではありません。MV-RD902の標準温度構成は-40~120 deg Cと記載されており、別の高温構成は最大200 deg Cに対応します。供給される組立品について、必要な温度での許容圧力を確認してください。個別の最大値を組み合わせて使用可能な運転点だと推定してはいけません。

実際のノズルを通る信号経路を評価する
対象がMV-RD902の場合、ホーンがフランジを通っても、不適切な配管内に引っ込んだ位置になる可能性があります。ノズルの内径と長さ、レデューサー、ライニング、および予定するホーン位置を提示してください。選定したアンテナのビーム情報を使い、測定距離の全範囲にわたって近くの壁や内部構造物を確認します。
大気圧タンク内の適合する薬液には、MV-RD901という別のアンテナ方式もあります。突出するロッドは自由空間レーダーのアンテナであり、液体まで届かせる必要のあるガイド波プローブではありません。外から見えるPTFEだけでなく、シールと接続部の材質も確認してください。
測定範囲を変更する前に表示の急変を診断する
まず、機器の現場表示の距離が急変するのか、PLCの値だけが変化するのかを切り分けます。現場での測定が安定し受信側の値が不安定な場合と、機器が別の反射対象に切り替わる場合とでは、調べる箇所が異なります。実際のプロセスの動き、急変時刻、取得できる診断状態を記録してください。
レーダー自体が反射対象を切り替えている場合は、表示距離をノズル、内部構造物、想定液面の位置と比較します。安全なアクセス手順に従って付着物を点検し、充填や撹拌に伴って問題が発生するかを観察してください。ダンピング設定を大きくすると、原因を特定しないまま誤った値の変動だけを滑らかにする可能性があります。
見積条件に受信側入力も含める
資料に記載された2線式の電気仕様は24 V DCと4-20 mA/HARTを使用します。RS485が必要な場合は、対応する電子回路と端子資料が必要です。上位システムが受け取る変数と、測定値が得られないときの処理を明記してください。プロトコル名だけでは配線図の代わりになりません。
Q1. ホーンは大きいほどよいのですか?
ホーンは、資料に記載されたビームデータと機械図面の両方を使って選定します。予定位置に設置できること、および必要な最高液面と最低液面の両方で測定経路に障害がないことを確認してください。大きなホーンでも、不適切な配管の奥に入り込んだり、正しく取り付けられなかったりすれば、設置上の問題は解決しません。ノズルを変更する前に、予定する組立構成を評価してください。
Q2. 大気圧用のMV-RD901は、同じねじの加圧タンクにも使えますか?
接続サイズが同じでも、圧力条件に適合する証拠にはなりません。ここで公表されているMV-RD901の構成は大気圧用です。加圧用途には、実際の圧力・温度条件と接触材質に対する定格が文書化され、別途評価された組立品が必要です。ねじ込める部品を耐圧性のある互換代替品と見なさず、注文前に必要な使用条件を明確にしてください。
Q3. 26 GHzから80 GHzに交換すれば、表示の急変は必ず直りますか?
まず、現場の測定距離自体が変動する場合と、受信システムだけの不具合を区別してください。レーダーが反射対象を切り替える場合は、別のアンテナを検討する前に、不具合発生時の距離をノズル、内部構造物、実際の液面と比較します。現場の測定が安定している場合は、出力とPLCでの値の解釈を調べます。周波数の変更だけでは、量程換算、誤った基準、プロセス条件に合わない設置は修正できません。
まとめ
電気仕様を確定する前に、アンテナとプロセス側の組立構成を選定してください。液体仕様、ノズル断面図、運転時の測定距離をお送りいただき、MV-RD901またはMV-RD902の構成提案をご依頼ください。
