サーボ式とレーダー式はいずれも貯蔵タンクのレベル測定に使われますが、最初に測定目的を定義する必要があります。プロセス制御、在庫管理、商取引、界面・密度測定、過充填防止では、精度、トレーサビリティ、冗長性の要求が異なります。
サーボ式はワイヤでディスプレーサを降ろし、浮力から位置を制御します。レーダー式は反射マイクロ波から表面までの距離を求めます。サーボは機種と手順によって界面や密度情報も取得でき、レーダーは非接触でタンク内に可動測定部を持ちません。
サーボ式とレーダー式の比較
| 項目 | サーボ式 | レーダー式 |
|---|---|---|
| 原理 | 吊り下げたディスプレーサの浮力平衡 | マイクロ波の伝搬時間または周波数差 |
| タンク内可動部 | ワイヤとディスプレーサ | なし |
| 液面測定 | 可能 | 可能 |
| 界面・密度 | 対応機種と手順で可能 | 一般的な非接触レーダーの標準機能ではない |
| 粘度・付着 | ワイヤとディスプレーサへ影響 | アンテナ付着がエコーへ影響 |
| 主な保守 | ワイヤ、ドラム、駆動部、ディスプレーサ | アンテナ、エコー、電子部、設置状態 |
サーボ式の動作
駆動部がディスプレーサを液面まで降ろし、設定した浮力に達すると位置を維持します。繰り出したワイヤ長から液位を求めます。専用シーケンスでは界面を検出したり、密度に関する情報を得たりできます。
精度はワイヤ、ドラム、ディスプレーサの清浄度、液密度、鉛直方向の自由空間に依存します。粘性液や結晶化液は付着し、投入流、攪拌機、内部構造はディスプレーサを偏向させます。
レーダー式の動作
アンテナがマイクロ波を液面へ送ります。パルス方式では伝搬時間、FMCWでは送受信信号の周波数差を測ります。タンク基準高さから空間距離を差し引いて液位を算出します。
非接触で可動部がありませんが、アンテナ位置、ビーム経路、タンク形状、不要反射、液面の反射特性に左右されます。周波数とアンテナをレンジ、ノズル、温度、圧力、測定物へ合わせます。
蒸気、泡、付着の影響
レーダーは一般に音響方式より温度・圧力変化の影響を受けにくいものの、プロセスから独立しているわけではありません。アンテナ結露、付着、沸騰、厚い泡、弱い反射は信号品質を低下させます。実条件で機種の適合性を確認します。
精度はシステム全体で評価する
在庫・商取引用途では、計器精度だけでなく、タンク容量表、基準点、タンク変形、液温、体積補正、取付位置、データ処理が総合誤差へ影響します。高精度センサーでも、誤ったタンクデータは補正できません。
商取引用途では、適用規格、型式承認、検定手順、トレーサビリティを確認します。すべてのサーボ式・レーダー式が自動的に商取引へ使用できるわけではありません。
設置上の注意
サーボ式には、攪拌機、コイル、はしご、投入流を避けた鉛直経路が必要です。ガイドパイプを使う場合は、真直度、均圧孔、付着を確認します。
レーダー式はビーム角を考慮し、壁や構造物から離します。長く細いノズルは不要反射を生むことがあります。試運転では既知液位のエコープロファイルと不要エコー設定を記録します。
自動化と安全
両方式とも制御・在庫システムへ信号を送れます。出力、通信、電源、接地、防爆、診断、信号消失時の動作を確認します。診断情報は上位システムが読み取り、保全へ結び付けて初めて価値があります。
連続レベル計は自動的に独立した過充填防止にはなりません。重要設備では別センサー、独立回路、定期試験をリスク評価に基づいて設計します。
保守と更新
サーボ式はワイヤ、ドラム、駆動部、ディスプレーサを点検します。レーダー式は機械保守を減らせますが、アンテナ、結露、付着、エコー品質を確認します。タンクや測定物を変更した場合は再評価が必要です。
選定手順
- プロセス、在庫、商取引、界面、安全の目的を定義する。
- タンク、ノズル、内部構造、レンジを整理する。
- 密度、粘度、誘電率、温度、圧力、泡、蒸気、付着を確認する。
- 精度、認証、診断、通信、冗長性を定める。
- 設置、試運転、保守、ライフサイクルコストを比較する。
よくある質問
レーダーは常にサーボより優れますか。
いいえ。レーダーは非接触と可動部なしが利点で、サーボは界面や密度など特定機能に適する場合があります。
レーダーは泡があっても測れますか。
泡の性質、厚さ、周波数、アンテナ、液体に依存します。重要用途では試験が必要です。
ガイドパイプは必須ですか。
必須ではありません。使う場合は径、溶接、付着、均圧孔を正しく設計します。
過充填防止には何を使いますか。
リスク評価に基づき、独立スイッチ、別回路、定期機能試験を採用することが一般的です。
まとめ
サーボ式は界面などの専門的なタンク測定に価値があり、レーダー式は非接触と機械保守の少なさが利点です。タンク、測定物、精度、安全、統合、保守を一体で評価して選定してください。
