引張型ロードセルは、試験治具を通じて伝わる力を測定します。引張応力と試験片の伸びは別の結果であり、追加情報が必要です。これらを混同すると、力測定チャンネル自体は正常でも、もっともらしい材料強度報告が作られてしまう可能性があります。
正しい試験片寸法から応力を計算する
公称引張応力は、軸方向の力を試験片の原断面積で割った値です。幅10 mm、厚さ2 mmの平板試験片を例にすると、原断面積は20平方ミリメートルです。測定した力が2000 Nなら、応力は平方ミリメートル当たり100 N、すなわち100 MPaです。この計算は単位の説明例であり、MV-LC0099の材料特性や試験結果ではありません。
負荷前に、適用する試験方法に従って試験片寸法を記録してください。厚さを誤ったり、別の試験片の値を転記したりすると、測定力が同じでも計算応力が変わります。真応力は、その時点の断面積を使います。適切な測定と方法なしに、公称応力の代わりにしてはいけません。
| 結果 | 入力情報 | 重要な限界 |
|---|---|---|
| 力 | 校正済みのロードセル測定チャンネルと、軸合わせした治具。 | ロードセルは試験片の断面積を特定しない。 |
| 応力 | 力と、試験方法で定められた断面積の定義。 | 断面積の定義が異なれば、報告する量も異なる。 |
| ひずみ | 定めた標点距離に対する長さの変化。 | クロスヘッド変位には、つかみ具や試験機の動きが含まれることがある。 |
引張型ロードセルの容量は試験片の強度定格ではない
METRAVON MV-LC0099は、500~2000 kgの定格が公表されている軸方向の引張・圧縮型ロードセルです。これらはセンサーの容量選択肢であり、MPaで示す試験片の承認された強度ではありません。整合した単位で必要な力の範囲を定義し、治具の予荷重、予想ピーク、つかみ構成を確認してから定格を選んでください。

仕様の精度0.05% FSは、応力・ひずみ曲線全体の不確かさを示すものではありません。力測定の電子回路、軸合わせ、寸法測定、ひずみ測定は、それぞれ別に寄与します。試験の低荷重部分については、大容量ロードセルがすべての荷重で同じように適すると思わず、実際に必要な力の区間を明示してください。
表示だけでなく報告書も確認する
計算した応力と併せて、力の値、試験片の識別情報、寸法、単位を残してください。既知の入力を使って計算を検証し、その模擬入力を試験機の実物校正として扱わないようにします。その後、承認された試験所の手順で、必要な力の検証と試験片の試験を行ってください。
試験結果に関する質問
Q1. ロードセルから直接、伸びを得られますか?
いいえ。測るのは力であり、試験片の伸びではありません。必要な変位またはひずみの測定手段は、別途選定して検証してください。クロスヘッド変位を試験片の伸びとして使う前に、目的とする結果に使用できるかを判断します。
Q2. 引張センサーの問い合わせには何が必要ですか?
有効に測定する必要がある最小の力をご提示ください。ピーク力、予荷重、治具形状、使用可能な励起電源、データ収集要件も添えてください。センサーの機能外の測定を求めないよう、試験方法と、報告が必要な物理量も明記します。
まとめ
MV-LC0099は、対応が確認された軸力測定に使い、その後、管理された試験片寸法から応力を計算し、適切な方法でひずみを測定してください。三つの量を分けることで、試験結果を追跡検証でき、ソフトウェアや寸法の誤りを解決するために力センサーを購入する事態を避けられます。
