プロセス仕様書が絶対圧、見積書がゲージ圧を使っていると、高温タンク用レーダーの圧力要件を読み違える可能性があります。0.1 MPaなどの数値は、基準がなければ不完全です。機器の定格と比較する前に、この曖昧さを解消してください。
高温タンク用レーダーの圧力を基準とともに記載する
ゲージ圧は現地の大気圧を基準に測定し、絶対圧は真空を基準に測定します。単位をそろえると、絶対圧はゲージ圧に大気圧を加えた値です。そのため負のゲージ圧でも絶対圧は正の値になり得ます。
| 記載項目 | 意味 | 明確にする事項 |
|---|---|---|
| ゲージ圧 | 明示した現地大気圧に対する圧力。 | ゲージ圧と明記し、該当する運転条件を特定する。 |
| 絶対圧 | 絶対ゼロ圧力を基準にした圧力。 | ゲージ圧の表示がない定格値と数値だけを直接比較しない。 |
| 真空 | 負のゲージ圧や、別の表記規則を意味する場合がある。 | 単位を付けた絶対圧またはゲージ圧の数値を求める。 |
| 範囲 | プロセスサイクル中の最小圧力と最大圧力。 | 圧力の両端値だけでなく、それぞれと同時に生じる温度も記録する。 |
機器定格ではなく換算の例
この例では大気圧を100 kPaと仮定します。プロセス圧力が絶対圧90 kPaなら、ゲージ圧は-10 kPaです。一方、ゲージ圧90 kPaという要件は、同じ仮定では絶対圧190 kPaに相当します。どちらも90という数値を含みますが、状態は大きく異なります。
仮定した大気圧100 kPaは計算例のためだけの値です。実際の要件を換算する際は、現場に適用される基準を使ってください。単位もそろえます。1 MPaは1,000 kPaです。転記ミスを追跡できるよう、元の要件記載を換算結果と並べて保存します。

MV-RD12Gの記載圧力範囲は-0.1~2.5 MPaです。両端値から、使用可能な運転領域全体が承認されたと判断しないでください。提案された実際の接続とシールについて、圧力基準と許容される圧力・温度の組合せを供給者に明示してもらいます。
発注前に資料を整合させる
プロセス圧力、設計要件、機器の許容条件を別々の欄に記載し、単位と基準を統一します。不一致は担当のプロセス・機械技術者が解消してください。容器圧力の要件が未定義のままでは、レベル計で解決できません。
洗浄や冷却については、高温運転条件だけでなく関係する最小圧力も加えます。「真空」を推測した数値に置き換えてはいけません。現場で想定すべき最小値を確定していない場合、仮定値で構成を承認せず、圧力評価を未完了にしておきます。
圧力基準に関する質問
Q1. 下限-0.1 MPaの記載だけで完全真空への適合を確認できますか。
できません。圧力基準、冷却・洗浄中の最小絶対圧、そのときの温度における提案接続とシールの許容条件を確認してください。数値の端点だけでは、すべての真空用途への適合を実証できません。
Q2. 見積書はプロセス仕様書の記載を繰り返すだけでよいですか。
提案構成に照らして要件を明確に確認するか、適用条件を付ける必要があります。曖昧な数値を繰り返しても曖昧さは解消しません。最終技術合意で同じ圧力基準を使用するよう求めてください。
まとめ
単位、圧力基準、同時に生じる温度を併記します。元のプロセス記載と整合済みの換算を添えてMV-RD12Gの圧力条件についてお問い合わせください。明確な要件に対する見積もりを求めます。
